おしゃれノワール “Jil Jung Juk”

◆ Jil Jung Juk(タミル語映画)上映会のお知らせ ◆

日時:
2月13日(土)イオンシネマ海老名 14:00から【終了】
2月14日(日)イオンシネマむさし村山 14:00から
* 通常の劇場公開作品の上映ではないのでイオンシネマのウェブサイトには詳細はありません。

チケット(支払いは当日窓口にて):
大人前売り2,000円、当日2,200円(いずれもFacebookページに印刷可能な割引クーポンあり)
子ども(5〜15歳):1,000円(割引なし)、5歳未満は大人と同席で無料

予約はこちらから

主催: Madras Movies Japan

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ヤングもいるぜ! タミル語映画 “Jil Jung Juk”


イオンモール海老名まで行ってまいりました、Jil Jung Juk。インドでの公開が昨日の2016年2月12日(金)。封切り翌日とあって、スクリーン6は7割くらい埋まっていました。150人くらいはいたかな? タミル人と思われるインド人9割、日本人1割という感じです。

【ざっくりとしたあらすじ】*タミル語の原語に英語字幕のため、アンジャリの念で補った部分を含む。

舞台は、経済危機が原因でガソリンが希少になった2020年。対立する二大勢力のギャングがギリギリの棲み分けをしているインドのとある地域で、一方のギャングが密輸コカインを中国マフィアに売りさばくことで利益を得ようとする。ハイダラバードで待つ中国マフィアに無事にコカインを届けるために考え出した方法というのが、コカインを特殊な塗料に混ぜ、インドが誇る旧来の国産車アンバサダーに塗布、警察その他の目をあざむき、その車ごと届けようというもの。

コカイン入り塗料でペイントされたアンバサダーはなんと、目の覚めるようなショッキング・ピンクだった。その運搬係としてジル、ジャン、ジャクの3人のチンピラ(?)が選ばれる。3人は無事、役目を果たせるのか? ギャングたちの争いの行く末は?


監督や俳優の名前などのデータ的な部分は割愛して、私の雑感を以下に少々。

タミル語映画にはまったく詳しくない私ですが、それでもこの作品がいままでのタミル語映画からは大きく路線を変えたニューエイジ系の作品というのはわかりました。主演の3人の俳優、映像、音楽、すべてが「おっしゃれ〜」な印象です。タランティーノっぽいといいましょうか、非日常感を保ったままテンポよく進んでいく、深く考えずに気楽に楽しめるお話だと思いました。

なんといっても、主演・プロデュースのシッダールトがほれぼれするような美男子で、くるくる変わる表情を見ているだけでも眼福ですね! あとのふたりもそれぞれ味があり、タミル語がわかるならこの3人のやりとりがきっととてもおもしろかったのだと思います。悪役のギャングたちのキャラもそれぞれ立っています。

音楽は使いかたも含めて秀逸と思いましたが、ダンスはすくなめ、酒場で酔っ払って踊るという設定の一曲のみです。どこかで132分という上映時間を見た気がするので、今日の2時間程度の上映は、もしかしたら短縮版だったかもしれません。下ネタが少々多めなのは、ファミリーで観にくるタミル人にはどうかなと思いましたが、中年の日本人女性にはほどよく(?)楽しめました。個人的にタミル語がわからなくても爆笑できたのは、3人のうちひとりが”How muuuuuch?”と尋ねるシーン。見てのお楽しみということで詳細は述べずにおきます。

主催Madras Movies Japanのセンディールさん。これからも期待しています!
主催Madras Movies Japanのセンディールさん。これからも期待しています!

スチールにも描かれている青い蝶は、“Butterfly Effect”(バタフライ効果)という現象として象徴的に登場します。すっかりできあがって「そのようなもの」として回っている仕組みのなかで、たとえば蝶のはばたきのような振動が原因でどこか一点が狂うと、その後の展開や結果がまったく違ってくる、ということを示したかったようです。

舞台が2020年である必要性がいまいちわからないとか、前半のテンポのよさと比べると後半はちょっとダレたなあとか、いろいろ細かいところはありますが、登場人物すべてのイカレポンチ具合を素直に楽しめる作品でした。

あ、ヒロインなしの野郎映画と予告されていたけれど、きれいどころがちょっとだけ登場していましたよ。今までとは違った雰囲気の、コテコテではないインド映画を観てみたい方にはおすすめします(別の意味でコテコテですけど)。

ちなみにインドの国産車アンバサダーは何十年もモデルチェンジをせず、私がインドに行き始めたころは、外国車の流通には制限があったので「車といえばアンバサダー」でした。現在は生産中止し、街中で見かけることもかなり少なくなっています。2020年にアンバサダーが走っているという設定は、この車のファンとしてはちょっと嬉しく思いました。

 

Post Author: アンジャリ(Anjali)

アンジャリ(Anjali)
Masala Press代表・印流楽しいこと案内人。神奈川県茅ヶ崎市生まれ。東京外国語大学インドネシア語科卒。学生だった1997年にバックパッカーとして単身インドを訪れ3ヶ月を各地で過ごす。以後、インドの舞踊と映画に心酔。ガイドブックなどのライターを経て旅行会社に就職、インド専門添乗員を務めるも、2001年からはインドとロンドンを拠点に放浪生活を送る。2006年に本帰国、外資系証券会社に再就職、10年間の会社員生活を経て、現在、インド映画の印流ブームを興すべく奮闘中。