ロゼッタストーンでヒンディー語を学んでボリウッド映画観賞

皆さま、たまに思いませんか? インド映画を原語で楽しめたら、と。

私は思います!

私アンジャリ、外国語大学出身でありながら、専攻したのはインド語ではありませんで。

インドに通うこと20年、北インドのヒンディー語圏では、ガイコクジンとしての簡単なやりとりや買い物の交渉などは問題なくできます。ド田舎を旅したときにバスの行き先が読めなくて心から困ったので、ヒンディー語の文字は3日で覚えました。

けれど誤解があってはならないお仕事では原則、英語しか使いませんし、親しいインド人の友人とスムーズに話すにはやはり英語です。おかげでカタコト以上に上達しないまま、年月だけがすぎてきました。

言語オタクの学習法

学生時代から言語に興味があり、日本語教育の勉強なども少々したことがあって「直接法」と呼ばれる学習法にとても興味を惹かれます。

文法、単語、会話、などと分けてロジカルに学ぶのではなく、赤ちゃんが言葉を覚えるように、さまざまなシチュエーションでさまざまな表現をシャワーのように浴びせて、みずから意味をとったり発話したりしていく学習法です。

経験上、大人が外国語を学ぶにはある程度ロジカルに系統立てて勉強したほうが効率はよいと思います。とくにお仕事で英語を生かしたい場合などは「赤ちゃんが覚えるのと同じ方式」だけではどうにもなりません。

インド諸語はそもそも日本語の学習書も限られているので、英語で書かれた本などを入手して勉強するのが常でした。インド諸語のなかでもメジャーなヒンディー語はまだ日本語の優れた学習書がありますが、大学の講義のような小難しい書籍を忙しい社会人が時間をやりくりしてクリアしていくのはなかなか難しいものです。

我が家にも何冊ものヒンディー語の学習書がありまして、かれこれ10数年、開いては閉じを繰り返したまま。ボリウッド映画を何年も見続けていれば多少は聞き取れるところもありますが、ま、7割くらいは念や妄想力で補っているのが現状です。




ロゼッタストーンが破格のキャンペーン中

ロゼッタストーンという語学教材を知ったのはずいぶん前のことです。前述のように挫折続き、独学で学習書を読みこなす根性もなく、ゲーム感覚でできるならやってみようかなと思ったのがきっかけでした。

当時はCD-ROM教材が6万円くらいしました。けっこういいお値段でした。そして映画を観るために必要な表現に辿りつく前の、身の回りのことをつらつらと表現するあたりで挫折しました。

だってインド映画のDVDもオンライン配信も、たいがい英語字幕ありますしねー。語学ってねー、ほんと、ありあまるモチベーションや差し迫った必要性がないとねー、難しいんですよ(いいわけ)。かくして念と妄想力によるインド映画鑑賞は脈々と続いております。

それでです、先日知ったのですが、6万円も払ったヒンディー語。2017年4月、ロゼッタストーン社の日本法人がソースネクストの子会社化されたことに伴い、先着に制限はありますが、なんと4,980円で同じもののオンライン版を購入することができます。びっくりです。CD-ROM版から切り替えて迷わず購入したのは言うまでもありません。

回し者ではないのでご興味ある方は適宜、検索して探してくださいね。

ロゼッタストーンのよいところ

そんなわけで、万年カタコト初心者のアンジャリ、改めてロゼッタストーンのヒンディー語で学習を開始いたしました。一体何回めのチャレンジでしょうか!

利点をいくつか挙げますと。

  • PCに向かえば5分、10分といった短い時間で手軽に学習を進められる
  • 初心者の最難関である文字も自然と覚えられる仕組み
  • 同じシチュエーションを繰り返し多方面から補強するため確実に覚えられる

ロゼッタストーンは学習単位が細かく区切られているので、5分、10分といった隙間時間にちょっとだけ進める、ということができます。語学学習はなによりも継続が大事なので、気負わず続けられるのはとてもよいと思います。またオンライン版に切り替えてよかったのは、CD-ROMを取り出して、セットして、起動して、という過程なしにさっと始められる手軽さです。

またヒンディー語の場合、独自のデーヴァナーガリー文字が読めないとなかなか先の展開が難しく、従来の学習書ではまずここがネックでした。ロゼッタストーンのよいところは、文字にまったく馴染みがない状態であっても文字が表示されており、音声や状況を手がかりに内容を理解していくうちに少しずつ読める文字が増えていくという点です。

また、同じ例文が繰り返し手を替え品を替え登場します。あるときは単語の入れ替えだったり、あるときは質問の答えの選択だったり、あるときは発音の練習だったりと、お馴染みの写真が何度も出てくるので「あ、あれだな」とすぐ想像がつくのです。

この場面状況を説明する写真が秀逸なのです。アンジャリ、遠い昔に日本語教師の教育実習をしていたことがありまして、当時の一番の苦労が、見た瞬間に一発でわかる場面状況設定でした。どんな例文を学習者から引き出したいのか、なにを言わせたいのか、そんなものが瞬時にわかる写真が導入されていて唸ります。

こんな人に向いている

とはいえ、向き不向きはあります。ロゼッタストーンのヒンディー語が向いているのはこんな人だと思います。

  • 自宅で毎日、ある程度の時間、PCを使う
  • 反復練習が苦にならない
  • ひとりでぶつぶつ呟いていても大丈夫な環境がある

以前、ロゼッタストーンを使っていたときに挫折した理由のひとつに、当時は毎日ぎりぎり最大限の時間を会社ですごす多忙なワーキングマザーで、自宅でPCを使う時間がほとんどなかったことがあります。当時は通勤電車で見られるようなアプリもあったのですがあくまでも補助的で、メインの学習はPCでないといけないのがネックでした。

また語学学習には避けられないことですが、ロゼッタストーンの例文はかなり何度も何度も同じものが出てきます。とくに最初のころは表現の幅も限られているので「また同じやつだ……」と飽きてしまうこともあるかと思います。こういった反復練習をゲーム感覚で楽しめる人に向いています。

あとは基本的にマイクとイヤフォーンがついたヘッドセットを使って学習をするかと思うのですが(PCの外部マイクとスピーカーでもできなくはない)、たとえば夜中にひとりで怪しい言葉を発していても誰も訝しがらない環境はなにげに大事です(笑)。以前チャレンジしていたときは、せっかく寝かしつけた子どもが私の声で起きてしまったりしたのも続かなかった理由でした。

工夫が必要なところ

実際にヒンディー語の映画を観るためにどれほど役に立っているかといいますと、まだまだほとんど成果は出ていません(笑)。

ロゼッタストーンに出てくるのは当然ながら教科書的な例文なので、映画の台詞のような、こなれた言い回しとはほど遠いものです。またアメリカ発の学習法であり、英語を始めとしたほかの言語とほぼ同じ進め方をする以上、「これはインドではありえないなあ」という状況が例文のためにあえて登場することもあり、ちょっと無理を感じる部分もあります。

昨今、ヒンディー語の話し言葉は日本語と同じように英語の外来語を多用するので、そういった英語の外来語で済む単語に、わざわざ古風なヒンディー語をあてていたりする(「トイレ」で通じるものを「便所」とか「厠」という、というような)のも、真面目な学習者にはいいのかもしれませんが、映画観賞を目的としているとちょっと冗長なところではあります。

内容は身の回りのことを説明したり、ちょっとした日常会話や旅行者の会話が中心なので、映画の台詞の理解に必要な動詞や表現についてもちょっと物足りないところです。ヒンディー語を知らなくてもボリウッド映画ファンが否応なく覚えてしまう「ぴゃーる(愛)」や「じんだぎ(人生)」のような単語はきっとこの先も出てこないでしょう(笑)。

ロゼッタストーンの感想まとめ

純粋にヒンディー語の学習だけを考えるのであれば、最初の一歩を手軽に始めたい学習者にはとてもよい教材だと思います。なによりも音に慣れ、発話するので、書籍にかじりついてする学習とは比べものにならない親しみやすさがあると思います。

ヒンディー語のボリウッド映画の映画観賞を最終目的とするには……、なかなか長い道のりではあります(笑)。私もまだロゼッタストーンの全過程を終えたわけではないのであくまでも想像ですが、言語の基礎的な構造や言い回しは十分に学習できると思われます。

その後、辞書をひいたりオンライン翻訳でわからない単語だけを調べたりと、自分でその先の学習を進めるための土台を作れるという意味で、よい教材だと思いました。

ヒンディー語はレベル1、レベル2、レベル3という構成で、公式サイトによると1レベルあたりの学習時間は30時間から50時間とのこと。毎日30分続けたとして、順調に進めば約半年で修了する計算になります(まだ到達したことがありませんが)。

以上、映画のために言語を勉強する人がどのくらいいるか分からないけれど、お役に立てたなら幸いです。

個人的にはタミル語やマラヤーラム語など南インドの言語に同じようなシステムがあると嬉しいなあ……。


5/27(土)〜6/2(金)、ユジク阿佐ヶ谷にて上映決定!
インド映画「チャーリー -Charlie-」もどうぞよろしくお願い致します。

公式サイトはこちら

さっくりどんな映画か知りたい人はこちらをチェック!
“チャーリー -Charlie-“Naverまとめ


アンジャリ、ブログはじめました
人生に必要な知恵はすべてインドから学んだ -印流楽しいこと案内人、インドで食っていこうと奮闘なう-

投稿者: アンジャリ(Anjali)

アンジャリ(Anjali)
Masala Press代表・印流楽しいこと案内人。神奈川県茅ヶ崎市生まれ。東京外国語大学インドネシア語科卒。学生だった1997年にバックパッカーとして単身インドを訪れ3ヶ月を各地で過ごす。以後、インドの舞踊と映画に心酔。ガイドブックなどのライターを経て旅行会社に就職、インド専門添乗員を務めるも、2001年からはインドとロンドンを拠点に放浪生活を送る。2006年に本帰国、外資系証券会社に再就職、10年間の会社員生活を経て、現在、インド映画の印流ブームを興すべく奮闘中。