無敵の美 “Padmaavat”(ネタバレなし個人の感想です)


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【ネタバレ全開ご注意ください】『Padmaavat』を観てきました!


観てまいりました。日本で初日に鑑賞できるなんて夢みたいです。

衣装、調度品、引きの絵、そしてもちろん登場人物。すべて美しかったです。感情に心を動かされるというより、圧倒的な美の洪水に溺れるというか。

いろいろといいたくなる部分もあるのですが、美しさがそれを上回って、ただただずっと観ていたい、そんな絵が続きました。

王子様とお姫様とビースト(本当は王と王妃とスルターンです)という図だけでも耽溺ですが、そこに、ビーストに仕える宦官が入って、高貴な人をお守りする臣下たちやその母親の美学が入って。

歴史物のヒンディー語は重厚で格調高くてとても私が聞き取れるようなものではないのですが、いろいろ突きつけられた者がすべての条件を飲み込み、「マンズール ハェ(承諾する)」と返す場面がありましてね。

一観客としては、この作品自体に「マンズール ハェ」という感じ。

以下、頭の隅に入れておくと「ニヤリ」となるかもしれない雑学。

ディワーリ(光の祭り)はヒンドゥー歴7番目の月、ホーリー(色粉や色水で春の訪れを祝う祭り)はヒンドゥー歴12番目の月。このふたつの祭りの期間、けっこう長い、長いのです。ディワーリのあとは一年で一番冷え込む季節になり、短い冬のあとホーリーが来て、日一日と気温が上がっていき、暑期を迎えます。気温も上がり大地も干上がり、砂漠気候では特に厳しい季節。

あとパドマヴァティという王妃の名前は「パドマ(蓮の花)のような女性」といった意味合い。インド世界の蓮の花は若さや美しさや優美さ、純粋さ、豊穣などの象徴でもあります。

アンジャリ(Anjali)

アンジャリ(Anjali)

Masala Press代表・印流楽しいこと案内人。神奈川県茅ヶ崎市生まれ。東京外国語大学インドネシア語科卒。学生だった1997年にバックパッカーとして単身インドを訪れ3ヶ月を各地で過ごす。以後、インドの舞踊と映画に心酔。ガイドブックなどのライターを経て旅行会社に就職、インド専門添乗員を務めるも、2001年からはインドとロンドンを拠点に放浪生活を送る。2006年に本帰国、外資系証券会社に再就職、10年間の会社員生活を経て、現在、インド映画の印流ブームを興すべく奮闘中。

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