【6/9 京都開催】本物のインド舞踊に触れてみませんか

本物は、インドに行かないと観られない。

インドの芸能について、常々思っていることです。

踊り手や奏者を連れてきて、さあどうぞ! とやったところで、日本の環境の枠組みを出ることが、どうしてもできないから。

インドで鑑賞するときの、空気や、雑音や、匂いや、ちょっとざわついた雰囲気、シーンと静まり返ったあとの喝采。

「すっごいもん見ちゃった……」と呆然としながら、芸術は五感で鑑賞するものなんだなあとつくづく思います。

招聘公演が京都にて開催

そんななか、踊り手3名をインドから招聘、ナマモノ中のナマモノであるインド古典舞踊の公演を、ご自身も舞踊家である村上幸子さんが京都にてパワフルに開催されます!

古典舞踊は、純粋舞踊と言われる純然たる踊りのみで構成される演目と、アビナヤ演目というドラマ性の高い演技で魅せる舞踊が交互に演じられます。

インドでは観客に予備知識があることが前提で上演されるので、神話などのエピソードに馴染みがないとアビナヤ演目はちょっと理解が難しい面があるのですが、日本で、ご自分も踊り手という方が主催する公演の素晴らしいところは、演目の細かい解説がきちんとされるところ。

師のソロ、若手のデュエット、グループダンスと、アビナヤ演目と純粋舞踊の演目で構成されたステージは、なんと昼夜でプログラムが違うのだそう。

フルコースの公演とは

インド関係のイベントなどで1曲だけちょこっと古典舞踊を観ることはあるかもしれませんが、今回のような通しで観る公演にはまったく違う意味があります。ちょっと大きくいうなら、祈りそのものだなあ、と思うのです。

その昔は寺院で神々に捧げていたという舞踊を、人間もご相伴できるようにステージングする、それが古典舞踊の公演なのですよ。

当然、祈りの始まりから終わりまで、フルコースのお食事のような流れがあり、その瞬間にしか観られない輝きがあります。同じお食事を二度は出さないというのは、材料も味付けもすべて変えて提供するということ。ドッヒャーという言葉しか出ないといいますか、主催者と出演者のすさまじい覚悟がないとできないことです。

では、詳細いってみよーっ!


東インド古典舞踊Odissiオリッシーダンス公演
Odissi Mahotsav Vol.2


2018年 6月9日(土)
■ 昼公演 開場13:30 開演14:00
■ 夜公演 開場18:00 開演18:30
※昼夜演目が異なります。

会場:龍谷大学 響都ホール校友会館
前売:4,000円 (通し券 7.000円) ※前売券の事前送付受付は6/1(金) 18:00まで
当日:4,500円

■ お申し込みは下記専用ページから

Odissi Mahotsav vol.2 チケット購入

【出演】
Rojalin Mohapatra(from India)
Bidyangi Pattanaik(from India)
Sandhyarani Pradhan(from India)
村上幸子 & Padminii Kulam

主催:Odissi Dance Centre ODC
招聘 : Uno music
協賛 : Air India
後援 :在大阪・神戸インド総領事館、
サロン・ド・プルニマ


東インド古典舞踊オリッシーとは

インドには「古典」として認識されている伝統舞踊が地域により何種類かあります。

北インドの優美で数学的な宮廷舞踊カタック、南インド・タミルナードゥ州の寺院の奉納舞が発祥のバラタナティアムのほか、ケーララ州のモヒニアッタム、アーンドラ・プラデーシュ州のクチプディと、その成り立ちや地域色にそれぞれ特徴があります。

そのなかでオリッシー(表記によっては「オディッシー」)は、インド南東部・オリッサ州の寺院発祥の古典舞踊です。

インドの寺院の彫刻はそれは見事なものが多くてですね、そこに刻まれた天女や踊り子は身体を優美なS字に曲げていましてね。

その曲線の美しいポーズを「トリバンガ(Tribhanga)」と言います。

首、腰、大腿部の三点を曲げることから日本語だと「三屈法」と呼ばれていまして、有名なところだと、インドの世界遺産アジャンター石窟群の壁画や菩薩像があります。

“http://www.indian-heritage.org/painting/ajanta/dance5.html” からお借りしてきました

やってみると分かりますが、これ、人間工学的にはひじょうに無理のある体勢です(笑)。オリッシーでは、こうやってトリバンガを保ったまま首や上半身がスルーっと水平にスライドしたり、ステップを踏んだりします。まず、人間業とは思えません。

このトリバンガを用いるという点がオリッシーの特徴的なところで、「動く彫刻」とも言われる所以です。

女子力高い古典舞踊

オリッシーでは、この美しい曲線を軸にして、回転や跳躍や力強いステップを組み合わせた型を次々に魅せます。目線や手の表現や顔の角度といった細かい部分にまで型があり、身体のありとあらゆる部分をすべて制御しながら動く、大変難しい踊りです。

またこのステップが、難しい拍を刻むんですよ。上半身は優雅に保ったまま、足元は寸分の狂いもないリズムを刻む。数学的なリズムが特徴的なインド古典音楽の知識も必要なんです。

ワーッと盛り上がって楽しいノリノリの踊りも私は好きですが、何年も訓練を続けて、深い知識と磨き抜かれた技術がないとできない古典舞踊には正真正銘の芸術性があってグッときます。

私事ながら、アンジャリはバラタナティアムという別の古典舞踊を細々と習っていまして、ハスタ(手の表現)やアビナヤ、中腰でステップを繰り出す点などオリッシーと共通点も多いながら、こちらはとにかく直線。手や足が伸びるときは直線の45度や90度や180度と決まっていて、緩やかに優雅に曲線という体勢は一切登場しません。

イベントなどでインド舞踊の別のグループとご一緒したりしますと、バラタナティアムはキリッとスパッとイケメン的、オリッシーは艶めく女子力、という感じで、オリッシーの踊り手さんを拝見するたび「なんて女子力高いのだろう」と思います(注:独断です)。

また、衣装には美しいシルクが使われていて、オリッサ州の伝統紋様の絣などがモチーフになっていたりもし、こちらも眼福。

村上さんが主宰する「インドまるごと総合学校 Odissi Dance Centre ODC」のFacebookページにて、練習風景の動画が提供されていたのでチラ見。練習でこれです、本番観たいなあ!

来日する踊り手さんについて

インドの古典芸能は師から弟子へと伝えられていくものです。

最近は芸術学校というシステムのなかでカリキュラムをこなして学ぶという方法もあるようですが、本来的には、厳しい師弟関係の中で口述で伝えられていくもの。教科書やマニュアルに従って丸暗記すればできるというものでは決してなく、考え方や生活そのものにも大きな影響があります。

末席で舞踊を学ぶ者としても、自分の師やそのまた上の師には、その膨大な知識や技術、そして生涯を芸術に捧げてきた生き方に、尊敬の念しかありません。

ロジャリン先生のこと

今回、来日されるメインの踊り手ロジャリンさんは、現役のベテランの踊り手でありながら、たくさんのお弟子さんがいらっしゃる師でもいらっしゃいます。

Facebookページよりお借りしてきました

ずいぶん昔、ご縁があってロジャリン先生のアビナヤ(ドラマ部分)のワークショップに参加させていただいたことがあります。

古典舞踊の9つの感情表現を、それぞれ短い神話エピソードで表現する際のテクニックを学ばせていただきました。

アビナヤの名手と言われる演者の方を見ていると「人の顔ってこんなに動くんだなあ」と感嘆するしかないのですが、このときのロジャリン先生も凄かった!

眉の動きひとつ、目線ひとつで、後朝の女の恥じらいであるとか、バターを盗み舐めするベビークリシュナ神の茶目っ気を表現されていて、素のときの控えめな様子とは打って変わった迫力に圧倒されました。

この溢れ出るような豊かな表現力が観られるだけでも、今回の公演、見逃せません。

インド古典舞踊のすごいところは、若手の弾けるような身体の動きを楽しめる一方で、ベテランの踊り手の、自身の人生経験に裏打ちされた類稀なる表現力をも味わうことができる点です。

若手のふたり

今回、まだ20代前半の踊り手さんも2名来日されるとのこと。オリッシーの魅力をさまざまな角度から味わえる、本当に贅沢な公演になりそうです。

子どものころから知っているという村上さんによる、ふたりの紹介は……。

20歳になったばかりのSandhyaは舞台の上だけでなく持って生まれた抜群の華やかさと美貌でヒロイン的存在の踊り手です❤︎

インド女性が1番綺麗で輝く最高の時期に表現に磨きがかかり今もっとも旬のSandhyaの踊りをたっぷりご覧ください。これからもっともっと素晴らしくなるダンサーの1人です。

Sandhyaと同級生のNena(Bidyangi)は大切な学校の試験よりも舞台を優先するくらい踊ることが大好き❤︎彼女の踊る迫力のあるシヴァや色男のクリシュナはもうサイコーなんですよ。昼の部ではシヴァのタンダヴァーダンスと夜の部では私のクリシュナを演じてくれます。

NenaとSandhyaはいい意味ですごく対照的な2人。Nenaは勇ましい神々から醜い悪魔のシュールパナカーまでマルチに演じ分ける才能の持ち主。ロジャリン先生のようなダンサーになるでしょうね。これからが楽しみです。

※写真とコメントはFacebook投稿より

ワークショップも開催!

さてさて、こんな超贅沢な招聘公演にともない、ワークショップも開催されます。
※こちらの開催は「インドまるごと総合学校 Odissi Dance Centre ODC」(大阪府高槻市)にて。

■ 「アビナヤ」ワークショップ

日時:2018年6月3日(日)  11時〜13時
受講料:3,000円

表現力に定評があるロジャリン先生による「アビナヤ」のレッスン。ただなんとなく怒ったり笑ったりする演技ではなく、アビナヤには教わらないとわからない理論とテクニックがあります。日本ではなかなか学ぶ機会のないアビナヤに触れるチャンス!

■ 「サンバルプリー」ワークショップ

日時:2018年6月10日(日)  13時〜15時
受講料:4,000円

オリッサ州のフォークダンス、サンバルプリーを学べます。オリッシーが日本舞踊だとすると、サンバルプリーは盆踊り(注:独断です)。はじめての方でも気軽に楽しめる踊りを体験してみませんか?

お申し込みは「Rojalin先生のファーストクラスレッスン」からどうぞ。

インドまるごと総合学校

この公演を主催し、この素敵な学校を主宰していらっしゃる村上幸子さん。オリッシーのレギュラークラスで教えていらしたり、インドのアジュラックというブロックプリント生地を使った垂涎もののワンピースをデザイン・販売していたり、ほんと、パワフルで素敵な方です。

関西にお住まいで、古典舞踊を習ってみたいな〜という方は、ぜひWebサイトやFacebookページをご覧くださいね。

「インドまるごと総合学校 Odissi Dance Centre ODC」 の公式サイトはこちら。

Facebookページはこちら。


!!!Masala Pressもインドのイベントが続きます!!!

【6/17開催】女性のためのインド旅講座

【10/6発】ついに登場! 女性限定ツアー「マダム・イン・デリー」

保存保存

保存保存

保存保存

保存保存

保存保存

保存保存

保存保存

保存保存

保存保存

保存保存

保存保存

アンジャリ(Anjali)

アンジャリ(Anjali)

Masala Press代表・印流楽しいこと案内人。神奈川県茅ヶ崎市生まれ。東京外国語大学インドネシア語科卒。学生だった1997年にバックパッカーとして単身インドを訪れ3ヶ月を各地で過ごす。以後、インドの舞踊と映画に心酔。ガイドブックなどのライターを経て旅行会社に就職、インド専門添乗員を務めるも、2001年からはインドとロンドンを拠点に放浪生活を送る。2006年に本帰国、外資系証券会社に再就職、10年間の会社員生活を経て、現在、インド映画の印流ブームを興すべく奮闘中。

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。